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慢性足関節不安定症(Chronic Ankle Instability:CAI)とは、足関節捻挫後の治療が不十分であった結果として、靭帯が緩んでしまい慢性的な不安定性(ぐらつき)がある状態です。いわゆる捻挫ぐせのことです。
慢性足関節不安定症の主な症状は、足関節の不安定感、痛み、腫れなどで、捻挫患者の72%が6〜18ヶ月にわたり、このような後遺症が残っていたとの研究もあります。また、他の施設の研究でも、捻挫後6週間でスポーツ復帰した55%に後遺症が残存し、40%に6ヶ月の時点でも後遺症が残存していたと報告されました。
最近、「捻挫を1週間以内に復帰させます」「捻挫を翌日にプレーできるようにします」という接骨院・鍼灸院などの看板をよく目にしますが、これらの研究のようにそのような間違った治療は、のちのち自らの選手生命に悪影響を及ぼすことを理解してください。
慢性足関節不安定症は放置すると、関節軟骨の損傷や変形性足関節症に繋がることがあり、捻挫を繰り返したり歩行などの日常生活でも感じる慢性的な痛みの原因になります。またボールを蹴るサッカーやジャンプの多いバスケットボールやバレーボールなどの競技では、慢性足関節不安定症により足関節前方の痛みが出現する足関節前方インピンジメントという病態もあります。
内反ストレステスト
慢性足関節不安定症の画像診断は、レントゲン検査で行います。
ストレス撮影という特殊な方法を行います。
ストレス撮影とは、実際に検者(放射線技師など)が患部にストレスをかけて行うレントゲン検査の方法で、靭帯の緩みなどを確認する際に用いられる検査方法です。
ストレス撮影には右図のような撮影方法があります。
これは、放射線技師が足首を内反捻挫(足裏が内側を向く捻挫)方向に、手で力を加えます。
足首に緩みがある場合、関節の隙間が大きく開くことがあります。このような検査を行うことで、捻挫後の関節の緩みを評価します。
慢性足関節不安定症の治療は大きく分けて2パターンです。多くは保存療法(手術をしない方法)を行います。変形が強い場合や関節の緩みが高度な場合は、手術療法が選択させます。
保存療法の内容としては、リハビリテーション・足底挿板(インソール)・関節注射などがあります。
手術療法は、靭帯の補強するために行います。補強の方法はさまざまですが大きく分けると、断裂した靭帯を縫合する修復術と、自身の薄筋腱を移植して行う再建術があります。
また慢性的な症状を伴うケースは、変形などの関節内病変を伴うケースが多く、関節内の変形した部分を削って整えたりする処置も必要になる場合があります。
捻挫後に後遺症を残さないように注意するべきことを下記にまとめます。
このように、医師と理学療法士が情報共有しながら復帰していくことが望まれます。
何度も言いますが、損傷した靭帯などを触って治せる神様のような人はいません。「捻挫はすぐに復帰できます」などと謳っている接骨院をよく見かけますが、そのような誤った治療は、後遺症を残す最大の理由になっています。
過去にも、多くの選手がそのような治療によって、のちのち苦しんでいる様子を見てきました。誤った情報に惑わされず、正しい情報で適切な処置を受けれる世の中になるように、皆様のサポートをしていきたいと思います。捻挫の後遺症でお困りの際は、一度当院へ来院ください。
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